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お墓のお引越し

私のプライベートな知人に頼まれて、知人のお墓の引っ越しをしたときの体験談を書きます。知人は高齢で跡取りもいないので、お寺にお世話になっているお墓は将来的には無縁として扱われることになり、お寺にもご迷惑をおかけすることになるので、なんとかしたいとの相談されて、以下のような方法を行いました。

➀新しいお墓を探す
跡取りがいないので、永代供養墓地を探しました。単なる永代供養墓では数十万円するので、共同墓石の永代供養を探しました。ネットで探したら結構ありました。値段は3万円から10万円でした。知人宅から車で20分ぐらいのところにある霊苑を知人と見学して、知人が気に入った霊苑にある共同墓石にしました。具体的な手続きは霊苑によって大きく異なるので、よく霊苑と御相談ください。そして必ず現地見学をしてください。なかにはとても永眠出来るか怪しい霊苑もあります。

➁地方公共団体から改葬許可を取得する
お墓のお引越しには地方公共団体の改葬許可は必要不可欠です。そして改葬許可には今お世話になっているお寺の印鑑・新しいお墓を決めていることは必要不可欠です。御遺骨が埋葬されないで放浪するのを防ぐためだそうです。基本的には改葬許可申請書に今お世話になっているお寺の印鑑を押してもらい、新しいお墓が決まっていることを証明出来る書類を改葬許可申請時に提示すれば、直ぐに地方公共団体の改葬許可は取得出来ます。ただ、改葬許可は御遺骨の数に応じて取ります。例えば、御遺骨がお二人であれば、改葬許可も二枚必要です。問題は土葬の場合です。各地方公共団体によって取り扱いが異なるので、各地方公共団体のホームページをよく読むことが大切です。私が体験したケースでは火葬された御遺骨がお二人でしたので、改葬許可は二枚でした。改葬許可を取る際に事前にお世話になっているお寺の御住職に相談したところ、お墓の撤去をしてくれることを約束するのであれば、直ぐに印鑑を押してくれるとのことでしたので、知人と一緒にお寺に行き、お墓の撤去は当然に知人の責任で行うことを確約して、その場で頂きました。御住職のお話ではお墓の撤去までもお寺でやれという人もいるそうです。お墓の撤去をお寺にやらせることは非常識であることは言うまでもありません。お寺の印鑑を頂きましたので、直ちに地方公共団体に改葬許可申請書を提出し、新しいお墓が決まっていることを証明(新しいお墓の霊苑のパンフレットでも大丈夫な地方公共団体もあります。)する書類を提示して、その場で改葬許可をもらいました。

⓷お墓の撤去業者を探す
ネットでお墓を撤去してくれる業者を探しました。相場は20万円とネットにありました。私が探した中では最安値は7万円でした。しかし、その業者は撤去のみで処分はしないとかお墓がある場所では追加料金が発生するとか様々な条件を後だししてきて確定した見積金額は25万でした。悪徳業者もいるのでご注意ください。そのような悪徳業者との接触から私が学んだ対処方法は➀お墓の写真を見せる・➁お墓の面積をメジャーで測り、その結果を伝える・⓷お寺の住所を伝える・⓸お寺が接している道路の幅員をメジャーで測り、その結果を伝える(撤去工事にはクレーン付きのトラックが必要不可欠で、トラックが通れない狭い道路では人海戦術でやるので、費用は相当高くなります)・➄お墓に入っている御遺骨の数及び火葬か土葬かを伝える(土葬の場合はかなり高くなります)・➅お寺にトラックが駐車出来る駐車場があるか否かを伝える(駐車場がないと、路上駐車となり、交通誘導員を配備することになるので、費用は高くなります)・➆駐車場からお墓までの大体の距離を伝える(クレーンが届く距離でなければ、人海戦術でお墓をトラックまで運ぶので、高くなります)・➇撤去のみではなく、処分まで依頼する旨を明確に伝える(業者によっては撤去のみで別途運送処分代を請求するのもいます)・⓽必ず業者に現地調査をさせて見積書を作成させる・➉業者の規約(業者によっては自己保身のために内部規則を作っており、その内部規則に依頼者も従うことを要求してきます。内部規則はかなり業者よりです。)を熟読することです。これらを行った結果、16万円で追加費用無で撤去処分までしてくれる業者を見つけました。これらのみで悪徳業者から全ての人が我が身を守れるかは不明です。疑義のある方は専門家に御相談下さい。

⓸お墓を引っ越すことへの親族の同意を取る
私の知人のケースでは墓参は知人のみでしたので、これは不要でした。しかしネットでは親族も墓参(例えば、親御さんが永眠されていて、その親御さんの御兄弟も墓参している等々)しているケースで、その親族が同意してくれないので、引越が出来ないとかがありました。

➄閉眼供養代の交渉
私が見つけた業者にお墓撤去時にお寺の御住職に供養してもらわなければ、撤去出来ないかと聞いたところ、そのようなことはないとの解答がありましたが、精神的な安心感を手に入れるために知人と相談して御住職に供養をお願いしました。ネットで調べたところ、お車代等を含めて供養代は15から30万円が相場とのことでした。供養するか否か・供養代をいくらにするかは任意であるとネットにありました。御供養に要する時間も異なっていました。それで知人のお墓がお世話になっているお寺の御住職に御供養に要する時間を聞いたところ、10分とのことでしたので、御住職と交渉して、5万円でお願いしました。
御住職と業者の都合を聞いて、御供養日とお墓撤去日を同じ日に決めました。そしてその日に新しいお墓(共同墓石)に持って行く段取りもしました。共同墓石なので、新規に墓石を設ける必要がなくて楽でした。

➅お引越し当日
御供養では派手でなければ、普段着で大丈夫でした。10分ぐらいで終わり、御供養代を御住職に渡しました。業者に御遺骨をお墓から出してもらい、それ以降の工事を進めてもらいました。私と知人はタクシーに乗って共同墓石に御遺骨を納めに行きました。根拠はありませんが、自分で車を運転して御遺骨を運んで事故にあったとかの書き込みがネットにあったので、私と知人も免許は持っていますが、タクシーにしました。
共同墓石に御遺骨を納め、夕方ぐらいにお寺に行ってみると、工事は終わっており、工事代を業者に払いました。
知人から事前に御遺骨の一部を手元に置いておきたいとの希望があったので、メモリアルアートの大野屋でミニ骨壺(価格は9,000円ぐらい)を購入しておき、納骨時に一部をその骨壺に入れました。

以上が私が体験したお墓のお引越しです。知人も満足していたので、結果的には良かったかなと思います。これまでの記載は体験談に過ぎず、このような選択肢もあるかなぐらいの軽い気持ちでお読みいただきありがとうございました。

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